公開日 2021年6月11日 最終更新日 2021年6月15日
最近話題に出したのが、やってはいけないこと。伝えて驚かれました。
主に3つを見かけることが多いのですが、実は、そうするようにと教えられて、実際やっている、過去にやっていたことがある人が多かったことに驚いたのです。
その3つとは、
・クレジットカードの手数料上乗せ
・二重価格表示
・優良誤認
起業した女性でやっちまってる人が多いBEST3です。
なぜダメなのかについてお伝えします。
クレジットカード手数料を消費者負担にするのは規約違反
個人事業の方でPayPalやStripeを使っていらっしゃる方が多いかと思います。
PayPalは3.6%+40円、Stripeは3.6%。
10,000円をカード決済で受け取った場合、PayPalなら360円+40円=400円が手数料として引かれ、9,600円があなたのものになります。Stripeであれば9,660円です。
金額が大きくなればなるほど、手数料は多くなります。10万円の決済であれば、3,640円が引かれることになります。
そこで、現金払いなら10,000円だけど、カード決済は10,500円みたいな表記をしている人がいるのでしょう。
手数料分を上乗せしろと教えているコンサルタントがいるようなんですよね。(信じられん!)
昔はカード決済をしようとすると「カードは5,000円以上なんです」なんて言われたこともありましたよね。今は500円の買物でもカードが使えます。
それも加盟店の規約違反になり、通報したら、カード会社から指導が入るそうです。最悪、加盟店資格を失うことも。
加盟店が支払う手数料
三井住友カード クレジットカード決済の手数料、消費者と加盟店の違いは?より引用
いわゆる「加盟店手数料」のことで、クレジットカード払いができるお店がクレジットカード会社に支払う手数料を意味します。各お店はクレジットカード会社と加盟店契約を結ばなければ、クレジットカード決済を導入することができないのです。その店で買物をしたお客さまがクレジットカード払いをする度に加盟店手数料の支払いが生じますが、この手数料をお客さまが購入した商品やサービスの代金に上乗せする形で、お客さまに請求することは規約違反になります。
今回、三井住友カードから引用しましたが、他のカード会社もほぼ同様のことが書いてあります。
クレジットカードの加盟店手数料は、加盟店がクレジットカード会社に支払うものです。
そのため、加盟店が消費者に決済手数料を負担させることは契約違反となります。
この消費者に手数料を負担させる行為は「手数料上乗せ」と呼ばれており、発覚した場合は加盟店から除外されてしまいます。
ただし、これはクレジットカード会社の規約違反であり、法律上で規制されていることはないため、法律違反ではありません。
三井住友カード クレジットカード決済の手数料、消費者と加盟店の違いは?より引用
法律違反ではなく、規約違反だからいいよね~なのでしょうか。
知らなくてやっている人もいると思います。
実は私もやっていた時期があるのです。銀行振り込みとカード決済の料金を変えているのを見て、「その手があったか!」とやっちまった時期が。
どうしてもカード決済の手数料を払いたくなければ、現金のみにするのもありですが、これからの時代にキャッシュレスで払える方法がないのは致命的でしょう。
特に、なんとかPayは使っていない人もいますが、クレジットカードは ほぼお持ちなので、クレジットが使えるようにはしておかないと。
元々手数料は事業者負担だった
今は振込手数料は消費者が負担するのが当たり前になっています。
けど、思い出してみて。昔は振込手数料を引いて振り込んでいませんでしたか?
今でも企業様からの振込は、振込手数料が差し引かれていることが多いです。
本来、振込手数料は販売者側の負担。それが、いつの間にか消費者負担になり、カード決済されると損をするイメージになったのかも。
カード決済手数料を消費者に負担させるのは規約違反。今すぐやめましょう
金額が大きくなると、カード決済の手数料も大きくなります。カード決済された数パーセントで利益がなくなるような価格設定なら、その価格設定に問題があります。
景品表示法の二重価格表示
二重価格表示はご存知ですか?
通常価格10万円のところ50%OFFの5万円など、価格が二つある表示。結構やっている人がいますよね。
価格表示が適正ではないと、消費者の選択を誤らせることとなります。ガイドラインがあるんですよ。
●元の値を10万円とするなら、過去8週間のうち、4週間以上の販売実績がなければいけない。
●販売開始から8週間経っていない場合は、販売期間の過半かつ2週間以上の販売実績がなくてはいけない。
上記を満たしている場合でも、実際に販売した最後の日から2週間以上経過している場合は、過去の販売価格として表示することはできないのです。
え…やってる!という人いますよね?今すぐやめましょう!
私のところにくるクライアントで、既に二重価格表示をしている人もいます。直ぐにやめてもらっています。
モニター価格はアリです。ただし、モニター終了後、必ずその価格で販売する場合のみです。
将来の販売価格を比較対照価格とする二重価格表示
表示された将来の販売価格が十分な根拠のあるものでないとき(実際の販売することのない価格であったり、ごく短期間のみ当該価格で販売するにすぎないなど)には、不当表示に該当するおそれがあります。
消費者庁『二重価格』より引用
新しい商品は、8週間以内に4週間以上の販売実績もないですよね。
「去年売っていました」も2週間以上経過しているので、残念ながら書けません。
通常〇万円のところ50%OFFなど記載する際は、気を付けてくださいね。
要は、安いように見せかけちゃダメってことです。
景品表示法の優良誤認表示
優良誤認とは、商品・サービスの品質を、実際よりも優れていると偽って宣伝したり、競争業者が販売する商品・サービスよりも特に優れているわけではないのに、あたかも優れているかのように偽って宣伝する行為が優良誤認表示に該当します。
消費者庁『 優良誤認とは』より引用
故意に偽って表示する場合だけでなく、誤って表示してしまった場合であっても、優良誤認表示に該当する場合は、景品表示法により規制されることになりますので注意が必要です。
具体例はリンク先をご覧いただくとして、私たちのようなビジネスなら、肩書きや商品ページ、セミナーの募集ページなど注意が必要です。
このセミナーを受けたら必ず痩せられます
この講座を受けたら結婚できます のような。
セミナー受けて痩せたら苦労しないし、講座を受けたら結婚できたら、結婚相談所はいらんよね。
もし書くなら、このセミナーを受けたら体重を落とすコツがわかります
この講座を受けたら、結婚への道筋がわかります 程度の表記でしょうか。
また、『世界一』、『ナンバーワン』、『日本初』 など使ってはいけないとご存知ですか?
使うなら、公的な第三者の調査結果を明記しなくてはなりません。
同じように、『最高』、『最強』なども、根拠を明確に提示できない場合は使えません。『必ず』、『絶対』、『100%』なども保証できないので危険です。
あたかも優れているように偽って宣伝する行為が優良誤認。気を付けてください。
知識のないコンサルに気を付けて!
事業者として守らなくてはならない決まりは数多くあります。
プライバシーポリシーや特定商取引法に基づく表記は基本中の基本。それすら守れていない人もいますよね。
カード決済の手数料の上乗せは、法律違反ではありませんが、二重価格や優良誤認は景品表示法で決められていることです。どれも消費者を裏切る行為。
なのに、自分もやっているし、やるように教えているコンサルタントがいることに驚きなのですが。そのコンサルタントも知らずにやっているとしたら恐ろしいことです。
今日は女性起業家(コンサルタント含む)がやりがちな3か所をご紹介しました。この記事を読んだあなたは、知識を得ました。
違反をしている人は、その通りに教えますから要注意です。←ちょっと腹が立ってる(笑)
お問い合わせをクリックしたら、無料のお問い合わせフォームを使っていて、プライバシーポリシーすらない人(コンサル)にはお問い合わせする価値もありません。
肩書きや商品、募集ページの記載(優良誤認)、メニューの価格表記(二重価格、カード決済の手数料上乗せ)、プライバシーポリシーや特定商取引法に基づく表記も確認してください。
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