公開日 2025年5月15日 最終更新日 2025年5月15日
"ライバル不在"では売れない理由
オンリーワンのポジションを取るにはライバルリサーチは欠かせません。
「私のサービスは唯一無二。だから競合はいません」
世の中に唯一無二のサービスは存在しないし、もし競合が見当たらないとしたら、需要がないのかもしれません。
確かに、あなたのビジネスには独自の強みがあるでしょう。
しかし、「競合がいない」と考えるのは、実は大きな勘違いかもしれません。
なぜなら、お客様は常に「比較」して選んでいるからです。
あなたのサービスだけを見て判断しているわけではなく、他の選択肢と照らし合わせ、最終的な意思決定を下しています。
つまり、ライバルが見えなければ、お客様が比較する際のポジションも決まらないのです。
実際、売れている起業家ほど「誰と競っているのか」を明確に把握しています。
自分の市場を知り、その中での立ち位置(ポジショニング)を意識的に選んでいるからこそ、的確なメッセージを発信できるのです。
ライバルを見つける2つの視点
では、具体的にどうやってライバルを見つければよいのでしょうか?
ここでは2つの視点からアプローチする方法をご紹介します。
① お客様目線の「検索キーワード」で探す
お客様があなたのサービスを探す時、どんな言葉で検索するでしょうか?その視点に立つことが第一歩です。
まずはGoogleで、自分のサービスに関連するキーワードを検索してみましょう。
例えば「女性起業コーチング」「マインドブロック解放」「ウェブデザイン 女性向け」など、お客様が使いそうな言葉です。
検索結果の上位に表示されているブログ・サイト・ランディングページをチェックしてみましょう。
この時点で、あなたと同じ市場で戦っているライバルが見えてきます。
特に、広告(検索結果の一番上に「広告」と表示されているもの)に注目してください。
お金をかけて表示させているということは、そのキーワードに価値を見出している証拠です。
SNSでのハッシュタグ検索も有効です。InstagramやXで「#起業女子」「#ママ起業」などのハッシュタグを検索すると、あなたと同じ層にアプローチしている人たちが見つかります。
② 商品・サービス・肩書きの"類似性"で見る
次に、提供内容の類似性から探る方法です。
メニューやサービス内容が似ている人、同じようなターゲット層に向けて発信している人は、潜在的なライバルと考えられます。
例えば、あなたが「子育て中の女性向けWebデザイナー養成スクール」を運営しているなら、「主婦向けWebスキル講座」を提供している人は、サービス内容が近いライバルと言えるでしょう。
また、名前や肩書き、使っている言葉なども重要な手がかりになります。
「ママ起業コンサルタント」「女性起業メンター」など、似た肩書きを使っている人たちは、同じ市場で活動している可能性が高いです。
地域・価格帯・サポート内容などの切り口からも、ライバルを見つけることができます。
オンラインかオフラインか、価格は高いか手頃か、個別サポートかグループか、など様々な軸で比較してみましょう。
ライバルを見つけたら見るべき3つのポイント
ライバルを見つけたら、次は詳しく分析していきましょう。
特に以下の3つのポイントに注目することをおすすめします。
① どんな言葉で自分を表現しているか?
まず、ライバルがどんなキャッチコピーや肩書きを使っているかをチェックしましょう。
「初心者に優しい」「短期間で結果を出す」「心の奥の変化を促す」など、どんな強みや特徴を前面に出しているでしょうか。
これらの言葉の違いを見ることで、市場内での差別化ポイントが見えてきます。
似た言葉が多く使われている場合は、その市場がすでに成熟している証拠かもしれません。
逆に、あまり触れられていない切り口があれば、そこに新たなポジショニングのチャンスが潜んでいるかもしれません。
② どんな人に向けて発信しているか?
次に、ターゲット層の違いを見極めましょう。
年齢層、悩みの深さ、ライフスタイルなど、どんな人に向けて発信しているでしょうか。
例えば、同じ「女性起業サポート」でも、「子育てママ向け」「40代からの独立支援」「副業から始めたい人向け」など、ターゲットの絞り方は様々です。
ライバルがどんな層に焦点を当てているかを知れば、あなた自身のターゲット設定の参考になります。
③ どの媒体で発信をし、どんな導線を使っているか?
最後に、集客や販売の仕組みを分析します。
ブログ、Instagram、Facebook、YouTube、メルマガ、LINEなど、どの媒体を中心に発信しているでしょうか。
また、無料PDFのダウンロード、オンラインセミナー、個別相談など、どんな導線でお客様を集めているのかも重要なポイントです。
さらに、オファー(提案・販売)の打ち出し方も確認しましょう。
早い段階で価格を明示しているのか、まずは関係性を築いてから提案するのかなど、アプローチの違いから学ぶことがたくさんあります。
ライバルを見つけると、ポジショニングが見えてくる
ライバルをしっかりと分析すると、徐々に自分自身のポジショニングが見えてきます。
「私ならこうできる」「私はここが違う」という切り口が自然と生まれてくるのです。
重要なのは、単に「違い」を作ることではありません。
"似ているけど少し違う"ところこそが、実は価値になります。
全く異なるサービスでは比較対象にすらならないからです。
お客様が理解しやすい「小さな違い」に、実は大きな差別化の可能性が眠っています。
こうしたライバル分析は、自分の強みや違いを言語化する絶好の準備になります。
市場の中での立ち位置を明確にすることで、メッセージも自ずと明確になるのです。
ポジショニングは変化するもの
私がこの仕事を始めたころ、独自のポジションを取ったのは、初心者向けのSEOでした。
当時メインで発信していたアメブロ内で、SEOをキチンと語れる女性コンサルタントがいなかったのです。
当時アメブロは1日3回更新が推奨されていた時代でした。
その中で「SEOを意識してブログを書くと、頻繁に更新しなくてもアクセス数は下がらない」とSEOの重要性を訴えてきたのです。
今はアメブロはほとんど書いていません。
時代の流れ、環境の変化で私のポジショニングも変化をしています。
ポジショニングは一度決めたらずっと同じではありません。
時代や環境の変化、自身の方向性で変化するものです。
怖がらずに一旦決めましょう。
まとめ|検索と観察から、あなたの市場が見えてくる
ライバル探しは、決して他者を批判したり真似したりするためではありません。
自分の市場を理解し、その中での最適なポジションを見つけるための重要なステップなのです。
まずは検索やSNSを使って、10人程度のライバルを見つけてみましょう。
そして、それぞれを比較し、違いを整理していくことで、ポジショニングの設計図が見えてきます。
「この市場で、私はこの立ち位置で勝負する」と明確に言えるようになれば、発信内容も自然と変わってくるはずです。
ライバルを知ることは、自分を知ること。
そして、お客様に選ばれるポジションを見つけるために必須事項なのです。
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