公開日 2017年10月23日 最終更新日 2022年2月7日
インバウンドマーケティング、アウトバウンドマーケティングという言葉をご存知でしょうか。プル型、プッシュ型とも置き換えられます。アウトバウンドマーケティングは売り手本位なのに対し、インバウンドマーケティングはプル型、顧客の購買行動を考えたマーケティングです。
アウトバウンドマーケティングとインバウンドマーケティングの違い
現在、情報が溢れている環境で生活している消費者は、押し付けられるように感じるプッシュ型(アウトバウンドマーケティング)を嫌がるようになっています。実は私も、つい先日、しつこく電話をかけてくるお店の電話番号を着信拒否しました(笑)
それに対してインバウンドマーケティングは、消費者が欲しいときに欲しい物を検索したり、SNSで見つけるなどして、自ら行動するもの。あちらから来てくれるので内側に向かう、インバウンドと言われています。
アウトバウンドマーケティングはもう通用しないのかというとそうではありません。従来のアウトバウンドマーケティングと現在のアウトバウンドマーケティングでは変化してきています。インバウンドとアウトバウンドを上手に活用していくことが大事です。
アウトバウンドマーケティングが嫌がられるようになった理由
なぜアウトバウンドマーケティングを嫌がるようになったのでしょう。リストから個別に電話をかけてくるテレマーケティングや、ピンポンとくる営業に嫌気が差している方は多いと思います。
インターネットが普及する前は、CMや新聞広告、チラシ、DMがなければ情報が得られませんでした。今は、欲しい物は自分で探せる時代になったからです。欲しいと思わない情報を目の前に突きつけられるとウザいと感じるようになったのですね。
嫌われるアウトバウンドマーケティング
私が着信拒否したお店が代表的なのですが、郵送でDMを送ってきて、届く頃に電話をかけてきます。「届きましたでしょうか?今回の展示会はなんたらかんたら」と売り込みが始まります。私にしてみれば、「DMを見て行きたければ行きます」です。
携帯電話は、相手がどこにいようと容赦なく鳴ります。電車の中でも、クライアントとのセッション中でも。買う気がないのに月に何度もやられるのですからうんざりな訳です。
勝手にメルマガに登録される。勝手にフェイスブックグループに入れられる。個別メッセージで誘われる。また、反応を強要されるSNSでやられるとうんざりします。
ガラパゴス化した日本のSNS
少し話は逸れますが、Web集客、ネット集客をするのにSNSは活用した方がいいです。情報を拡散するのに最適ですが、目的は気付きを与えることです。気付きを与えるSNSで売り込みをすると嫌がられます。
※参考記事 ネット社会における購買行動はAISASだから
フェイスブックは半ば反応を強要されるSNSです。そこでビジネスユーザーが売り込みを続けた結果、フェイスブックは干上がってしまったのですね。ビジネスユーザーは残っているので、余り気付いていない方も多いようですが、確実に利用者は減り、多くのプライベートユーザーは休眠アカウントとなっています。
ビジネスユーザーが、本来、一番お客様になってくれるはずのプライベートユーザーを追い出してしまったの(笑)日本独特、ガラパゴス化したフェイスブックの使い方をした結果です。
その点、ツイッターは反応を強要しないので、誰がどんなに売り込みをしていても気になりません。気に入らない投稿はスルーできますし、どうしても嫌だったらフォロワーを外すだけです。リアルな知り合いの多いフェイスブックと大きく違う点です。
その代わり、フェイスブックに比べて反応は薄いです。フェイスブックに慣れた人は、ツイッターに投稿しても反応がないのでフェイスブックに戻っていくのですね。拡散力でいったらツイッターに敵うSNSはありませんよ。
余談ですが、インスタグラムに普通の日常写真を投稿するのも日本独自の使い方ですね。
SNSを使う目的は売り込むためではなく『気付いてもらうこと』。目に見える反応がなくても見てもらえればそれでいいのです。AISASのAttentionだけでいいのです。
嫌われないアウトバウンドマーケティング
メルマガやLINE@もアウトバウンドマーケティングです。嫌われるアウトバウンドと何が違うのか。興味がある人にだけプッシュしているところです。
メルマガもLINE@も、インバウンドマーケティングでサイトに訪れてくれた人が、自ら登録してくれています。嫌ならいつでも解除ができます。全く興味がない人に送り付けている訳ではないところが従来の誰彼構わず送り付けていたプッシュ型のマーケティングとの違いですね。
サイトに訪れて、興味を持ってメルマガやLINE@に登録してくれた人と、距離感を縮め、信頼関係を深めていくのが現代のアウトバウンドマーケティングです。冒頭に書いた、インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティングの両方を上手に活用していくということです。
インバウンドマーケティングで用意しておくコンテンツ
ここまで読んで、待ちの姿勢、プル型のマーケティングがインバウンドマーケティングだとおわかりいただけたことと思います。
では、どうやって探している人に見つけてもらうのでしょう。それがSEOです。検索上位に表示されるサイト作り。そして、訪れてくれた人が買いたくなる、購買意欲をそそるサイト作りです。
Webサイトも変化してきています。企業のウェブサイトも、以前の自社の発信したい情報を発信する場から、顧客の欲しい情報を載せるように変化しています。インバウンドマーケティングの基本は、探している顧客に対して、欲しい情報を提供することです。検索上位に表示されるためにも、顧客が欲しがる情報、お悩みを抱えて検索するユーザーにとって有益な情報を提供することが絶対条件です。
●商品の押し売りをしないこと ●顧客のお悩みに答えること ●サイトに載せる内容は顧客が関心のあることだけに絞ること ●拡散するため、職種にあったSNSを活用すること
まとめ
情報過多の時代、消費者は従来型のアウトバウンドマーケティングに嫌気が差しています。従来のプッシュ型では効果が出ない時代。多くの企業がインバウンドマーケティングに切り替えているのです。
インバウンドマーケティングは、嫌われることなく買ってもらえるという大きなメリットがありますが、成果が出るまで時間がかかるというデメリットもあります。直ぐに成果が出ないので継続する気がうせてしまうのが一番大きなデメリットかもしれません。
しかし、顧客が探した時に見つかるように整えておけば、嫌われることなく喜んで買ってもらえるという大きなメリットがあります。インバウンドマーケティングでサイトに訪れてくれた人は、既に興味を持ってくれている人です。
インバウンドマーケティングで見つけてもらう為にサイトを整え、メルマガやLINE@などに登録してくれた人にだけアウトバウンドマーケティングを行うことで成約に結び付けていくことではないでしょうか。
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