公開日 2025年8月15日 最終更新日 2025年8月15日
「30万円の商品を作れと言われて作ったのに全然売れなくて…どうしたらいいかわからない」
そんなご相談をよくいただきます。
起業した女性の方から、このようなお悩みを聞く機会が本当に多いんです。
実は、高額商品が売れない原因って、価格設定でも集客方法でもセールスのやり方でもないことがほとんど。
多くの場合、"商品の中身"そのものの設計に問題があるんです。
よくあるのが、高額商品を作るために「自分ができること」を福袋のような詰め合わせパッケージにしてしまうケース。
でも、どれだけたくさんのできることを並べても、お客様にとって魅力的には映らないんですよね。
なぜそうなってしまうのか、一緒に見ていきましょう。
「高額商品=豪華なサービス内容」ではない
まず、高額商品=30万円という思い込みがあるなら外してください。
高額賞品=30万円ではないからです。
そして、高額商品を作ろうと思ったとき、つい考えてしまうのが「サービス内容を豪華にしなきゃ!」ということ。
コンサルティングセッションに加えて、LINE@でのサポート、動画講座、個別フォローアップ、グループコンサル、特典資料…って感じで、思いつく限りのサービスをセットにして「これだけ盛り込んだんだから高額でも納得してもらえるよね」って思ってしまうんです。
もちろん、サービス内容が充実しているのは素晴らしいこと。
でも、お客様の立場で考えてみてください。お客様って"ボリューム"にお金を払いたいと思うでしょうか?
答えは「NO」なんです。
お客様が本当にお金を払いたいと思うのは、自分の悩みが解決できるか、すなわち"変化"に対してなんですよね。
「このサービスを受けることで、私の今の状況がどんな風に変わるの?」「どんな理想の私になれるの?」そこが明確に見えてこそ、お客様は「この価格を払う価値がある!」と思ってくれるのです。
どれだけ豪華なサービス内容でも、変化のイメージができなければ、お客様にとっては「よくわからない詰め合わせ」にしか見えません。
お客様の「現在地」と「理想の姿」をつなぐのがバックエンド商品
高額商品(バックエンド商品)の本質は、お客様を「今の状況」から「理想の姿」へと導くことです。
この「理想の姿」がはっきりしていないと、どんなに質の高いサービスを提供しても、その価値って伝わらないんですよね。
例えば、ダイエット指導のコンサルティングをされている場合を考えてみてください。
「ダイエットに必要な知識をお教えします」「個別でサポートします」「素敵な仲間との出会いもありますよ」といった内容を並べるのではなくて、「3ヶ月後にマイナス8kg達成して理想の体型になっています」「半年後にはリバウンドしない体質になって、自信に満ちた毎日を送れるようになります」といった具体的な変化をお伝えすることが大切なんです。
商品を作るときに一番大事なのは、「私がやりたいこと・できること」から始めるんじゃなくて、「どんな方をどう変えてさしあげたいか」を中心に考えること。
お客様の今いる場所と理想の姿がはっきりすれば、そこをつなぐために必要なサービスの組み合わせも自然と見えてきますよ。
よくあるNG例:「自分発信の詰め合わせパッケージ」
実際によく見かける「なかなか売れない高額商品」の典型パターンをご紹介しますね。
NG例:「美ボディ完全サポートパッケージ(40万円)」
- 月2回のパーソナルトレーニング(60分×6回)
- 24時間LINE@サポート
- ダイエット知識動画講座(50本)
- 食事管理アプリの使い方指導
- 月1回のグループレッスン参加権
- 栄養セミナー参加権
- 体重・体脂肪測定レポート
一見すると「わあ、すごく充実してる!」って感じに見えますが、これを見たお客様の反応は「で、結局私はどうなるの?」なんです。とりあえず盛り込んだサービス一覧って、お客様にとっては「変化のイメージ」につながらないんですよね。
この商品設計の問題点は、「私ができること」を中心に組み立てられていること。お客様が本当に知りたいのは「私がどう変わるか」であって、「何をしてもらえるか」じゃないんです。
「変化がイメージできる商品設計」が選ばれる
では、選ばれる高額商品ってどんな風に作ればいいのでしょうか?キーポイントは「ビフォーアフターのストーリー」が描けるかどうかです。
改善例:「3ヶ月で理想のボディライン実現プログラム」
今のあなた:
- 何度もダイエットに挑戦したけれど続かない…
- 体重は落ちてもリバウンドを繰り返している
- 年々痩せにくくなって、自分に自信が持てない
3ヶ月後のあなた:
- マイナス8kg達成で、理想の体型を手に入れています
- リバウンドしない体質に変わって、食べることへの罪悪感がなくなっています
- 鏡を見るのが楽しくて、おしゃれを心から楽しめるようになっています
そのための変化の流れ:
- 体質改善と正しい食事習慣の確立(1ヶ月目)
- 効果的な運動習慣と代謝アップ(2ヶ月目)
- 理想体型の維持とライフスタイル定着(3ヶ月目)
こんな風に「変化」を軸に商品を設計すると、自然とサービス内容も決まってきます。
「体質診断と個別食事プラン作成」「運動習慣定着サポート」「リバウンド防止のメンタルケア」など、変化を実現するために必要なサービスを組み合わせることになるんです。
商品を作るときに大切なのは、「私がやりたいこと」からじゃなくて「お客様の変化」から逆算すること。お客様の理想の姿がはっきりすれば、そこに到達するために自分のサービスの中で何を使って、どうやってその変化を起こすのかを明確にお伝えできるようになります。
おわりに
高額商品って「私ってこんなにすごいんです」を売るものじゃえありません、
お悩みを抱えたお客様の現在地から、理想の姿への変化に必要なモノやコトをを売るものなのです。
どれだけ豊富な知識やスキルがあっても、それがお客様の変化につながることが伝わらなければ、価値を感じてもらえないんですよね。
「30万円の商品が全然売れない…」って悩んでいる方は、まずバックエンド商品の商品設計を見直してみてください。
「私ができること」を並べる前に、「どんな方にどんな変化を起こすことができるのか」を明確にすることから始めましょう。
お客様の今いる場所と理想の姿をつなぐ道筋が見えれば、必要なサービス内容も自然と決まってきます。
そして何より、お客様にとって「この価格を払う価値がある」って納得してもらえる商品になるはず。
変化にフォーカスした商品設計こそが、高額商品を成功させる一番確実な方法です。
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